引っ越し祝いのマナー

引っ越し祝いに関するマナー

転勤や結婚など、人生のさまざまなステージに応じて引っ越しをする人は多いものですが、その際、親しい友人や会社の同僚、上司宛に引っ越し祝いというものを贈る習慣があります。

引っ越し祝いで贈る品物にはのしを掛けるのがしきたりですが、引っ越しする理由によって表書きが違ってきます。
引っ越しする相手が家を新しく建てた場合には表書きを「御新築御祝」または「御祝」とします。
中古の一軒家または新築・中古のマンションを購入して引っ越すのであれば表書きは「御引越御祝」「御新居御祝」か「御祝」になります。

職場の上司や同僚、後輩が栄典や昇進で引っ越す際には「御栄転御祝」か「御祝」を使いますが、単に転勤するだけの時は「御餞別」と記します。
なお、水引は紅白の蝶結びが一般的です。

贈る側の名前は表書きの下にフルネームで入れます。
夫婦で贈るのであれば夫の名前を中央にフルネームで記し妻の名前は左側に記入するのが一般的ですが、贈り相手が妻の知り合いという場合は妻の名前を中央に書いてもいいでしょう。

引っ越し祝いのお返しは?

日本には「内祝い」といって、お祝いを頂いたらお返しをする風習が古くからあります。
結婚祝いをいただいたら結婚内祝い、出産祝いには出産内祝いという感じです。
引っ越し祝いに関しても同様で、新居でお披露目をする形でお返しするのが理想的ですが、遠方に住んでいてそうもいかないような時は内祝いとしてお返しするのも一案です。

引っ越し内祝いではのしを掛けた品物を贈るのが礼儀です。
表書きは「内祝」または「御礼」とし、お礼状も添えて送ります。

引っ越し祝いにおすすめの品物

引っ越し祝いに適したものとしてはおしゃれなバスグッズやキッチングッズなどが人気です。
また、スイーツなど食べれば消えてしまう「消えもの」ギフトもおすすめです。
タオルや食器などは自分ではちょっと高くて買い揃えられないようなランクのものが特に喜ばれます。

引っ越し祝いにはタブーもあります。
お香や灰皿など、火と直接関係のあるものは引っ越し祝いでは避けるようにしなければなりません。
赤い色も火を連想するのでラッピングやリボンはできるだけ別の色にしたいものです。
それから、鳥と関連するものも引っ越し祝いには不向きです。
これは鳥には「撃たれて下に落ちる」というイメージがあるからです。
些細な注意点ですが、世の中には縁起をかつぐ人も多いのでタブーを避けて当たり障りのないプレゼントを選ぶことも大切です。

引っ越し祝いの相場は友人の場合で3,000円〜5,000円ですから、何を選んだらいいか迷ってしまったらカタログギフトを贈るのもいいですね。
家にこだわらずにエステで上質の体験ができる、あるいは趣味のいいレストランで食事のできるなどといった体験型カタログギフトも喜ばれます。