出産内祝いのマナー

出産内祝いとは

出産内祝いというのは子どもが生まれてお祝いをいただいたときにお返しとして贈るギフトのことです。
「内祝い」というのはもともと内輪のお祝いということですから、赤ちゃんが生まれた喜びを家族や親戚、ご近所などと分かち合うことが基本でした。
出産の報告ということで昔は内祝いといえばお赤飯や紅白のお餅、まんじゅうなどを贈ることが多かったものです。

古い習慣だけに出産内祝いには地域によっていろいろなバリエーションがあります。
例えば関西や近畿地方には「おため返し」という風習がまだ残っています。
おため返しというのは出産で贈られたご祝儀の1割をおため紙と呼ばれる紙に包んでお返しをするというものです。
この風習にはおめでたいことをおすそ分けするという意味合いがありますが、これとは別に結婚内祝いもきちんと贈らなければなりません。
違う地域の風習で育った人はお姑さんなどとよく相談し合って内祝いなどを決めるといいですね。

出産内祝いのマナー

出産内祝いはのしを付けるのがしきたりですが、下方には赤ちゃんの名前を書きます。
水引は紅白の蝶結びが使われますが、これには「何度もこのような幸せが訪れますように」という意味合いがあります。

また、のしとは別に「命名札」というものを作ってのし紙の右側に貼り付けるのが基本のマナーです。
命名札というのは短冊状の紙に赤ちゃんの名前と生年月日を記したものです。
ギフトショップの中には赤ちゃんの写真入りの命名札を無料で付けてくれるところもありますのでぜひ活用したいものです。

命名札に使う写真はできるだけ明るいものを選びます。
顔の周りに白っぽい余白が十分にあるものを選ぶことも大切です。
名字と名前の両方を記しますが、名前にはフリガナを振っておくのがおすすめです。

出産内祝いを贈る時期は生後1ヶ月ぐらい、お宮参りの時期が目安です。
出産してからこの時期までは育児などで目が回るほど忙しいものですから、出産内祝いに関しては出産前に「誰に贈るのか」「何を贈ったらいいか」をざっと決めておくといいですね。

何を贈ったらいいか

出産内祝いでは出産祝いにいただいた金額の半分から3分の1が金額の大体の目安です。
職場の上司へは3分の1程度と少なめに、部下には半分程度と多めにお返しするのが常識ですので覚えておくといいでしょう。

具体的には1,000円〜3,000円程度の品物が出産内祝いには最適です。
贈ってはいけないのは法事で使われる緑茶や櫛(語呂が悪い)、ナイフやハサミなどです。
靴下やスリッパなどの履物も「踏みつける」という意味があるので目上には贈ってはいけません。
無難なのは日持ちのするお菓子など食べて簡単に消費することができるものです。